909クローン製作」カテゴリーアーカイブ

バスドラム・部品の差し替え・スネアドラム

TR-909 クローン、製作が進みだんだんコツをつかんできてあまりつっかえるところがなくなってきました。できれば一月中にハードウェアの組み立てを終わってしまいたいのでブログに記録を残すのを端折って製作作業を急いでいました。スネアドラムまで組み終わったので忘れないうちにやったことをざっと記録しておきます。

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トランジスタの選別

ファームウェア側の二つの気がかりだった PCM とノイズジェネレータのめどが立ったので、アナログ回路の組み立てをどんどん進めようと思います。組み進める前に、アナログ回路側の気がかり、トランジスタの選別に手を付けました。組み立て後半ではトランジスタの残り数が少なくなって選別の余地がなくなるので早い段階でやっておく必要があります。

TR-909 クローンでは、二種類の選別が必要です。一つは、バスドラムとスネアドラムの VCA 回路に適したトランジスタの選別、もう一つは、ペアトランジスタのマッチングです。

バスドラムとスネアドラムの VCA 回路の可変増幅器を担うトランジスタは、下の図の Q12 のように、トランジスタ一個だけで構成されています。はじめ回路図を見たときに、こんな簡単な回路で CV が漏れたりしないのかな?ドラムだからいいのか?などとぼーっと眺めていたんですが

いざ作る段となると、しょうこりもなく analog さんの回路図をちょっと載せちゃいますけど

トランジスタの選別が必要と回路図に書き込んでありました。どうしてなのか思い出せず。でも analog さんなにか言ってました。このトランジスタの増幅度が低いと音漏れを起こすんじゃなかったかしら?あるいは、増幅度が高くないとどうしても欲しい音が出ないと言っていたのかな?どちらだったかどうも思い出せません。

こういうアドバイスにしっかり従って忠実に作りたいというのが今回の製作ですから、少し時間はかかりますが選別してゆこうと思います。hFE が高いものを選ぶ必要があるのは、一番多く使われている 2SC2603 です。もともとは三菱のトランジスタのようです。hFE の測定は、特に難しいことを考えずにテスタの hFE メータを使いました。hFE が高めのランクが指定だっただけあって、低いものでも 400 以上、高いものは 530 を超えていました。ばらつきがかなり大きいのが意外でした。530 超えが三個見つかり、必要な高増幅度トランジスタも 3 個なのでそれを取り分けて、念のため 500 を超えたものも別袋に入れて選別完了です。

もう一つの選別は、ペアトランジスタのマッチング、実はこれは部品リストに指定があったのをすっかり忘れていました

Q84 と Q184 てどこでしょう?

ハイハットの、これまた VCA 回路です。てかこれ、アンチログ回路ですね。オリジナルではペアトランジスタです。それでマッチング指定なんですね。なんと。ここもう組んでしまいました。とりあえず音に問題はないような気はしますが、やっぱり analog さんの指示には従いたいところです。ということで、PNP トランジスタ 2SA1115 のマッチングをとることにします。ペアの精度の問題になりそうな箇所が実はもう一つあって、ハンドクラップの VCA (OTA) に入れる制御電流を発生する回路、これもアンチログなようです。この回路を見たところで、analog さんが「マッチングする場所は二か所あって、どっちもやらなくても大丈夫かもしれないけど念のためですね」と言っていた、ような気がしてきました。ハンドクラップのほうは調整できるのでマッチングは面倒だったらやらなくていいですよ。と言っていた、ような気がします。うーんどうも覚えてないなあ

さて、トランジスタのマッチングを取る方法ですが、恐縮ですが幣著の付録に載せたこの方法が伝統的です。

でも自分で書いたものにケチをつけるのも間抜けですが、ちょっとこの方法めんどくさいなあと感じてしまいます。もうちょっと簡単な方法はないかと、自分で考えることをせずにすぐ検索に頼るのは本当は良くないのですが、こんな方法がありました

http://www.bestsoldering.com/transistor-matching/

さらにその元記事

https://dragonflyalley.com/synth/images/TransistorMatching/ianFritz-transmat0011_144.pdf

元記事のスクリーンショットははばかられるので汚い手書きですけどこんな方法です。これで 1mV ぐらいの差なら概ねよろしいとのこと。これは簡単だし理にかなっているし同時に測れるから温度変化の影響も少なさそうだし、なによりやったことがないので面白そうです。この方法でマッチングを取って2ペア作りました。

ちなみに、マッチング方法を検索しただけなんですが、元記事を書いた人もさらにその元記事を書いた人もシンセ作る人です。おおもと記事を書いた Ian Fritz という人はその道でとっても有名な人です。21 世紀にどっぷり深く入ってもいまだにトランジスタのマッチングを取っているような人はだいたいそういう人なんですね笑ってしまいました

ところで全然関係ありませんがブレッドボード左側の回路は以前実験した電圧制御 EG の残骸です。ソースコードは

https://github.com/naokiiwakami/vceg

AVR のファームウェアを C++ で書くのはどう?

TR-909 クローンのファームウェア、あまり深く考えずに C で書き始めましたけど、どうもちょいちょい「これは、C++ のほうがよくない?」という場面にあたります。

例えばこんなところ

void TriggerRimShot(int8_t velocity) {
  SET_BIT(PORT_TRIG_RIM_SHOT, BIT_TRIG_RIM_SHOT);
  SET_BIT(PORT_LED_RIM_SHOT, BIT_LED_RIM_SHOT);
  g_rim_shot.status = 255;
}

この関数にはこんなマクロが参照されています

#define SET_BIT(port, bit) (port) |= _BV(bit)
#define PORT_TRIG_RIM_SHOT PORTD
#define BIT_TRIG_RIM_SHOT  PD0

なんというか。マクロだらけです。けっこう危ないコードだしメンテも大変そうです。他にもこんなところ

void CheckSwitches(uint8_t prev_switches, uint8_t new_switches) {
  if ((prev_switches ^ new_switches) == 0) {
    return;
  }
  if (IS_RIM_SHOT_ON(new_switches)) {
    TriggerRimShort(127);
  }
  if (IS_OPEN_HI_HAT_ON(new_switches)) {
    TriggerOpenHiHat(127);
  }
  if (IS_CLOSED_HI_HAT_ON(new_switches)) {
    TriggerClosedHiHat(127);
  }
}

スイッチが押されるのを検知する関数ですが、マクロを使うわ微妙に違う似たようなパタンの繰り返しになるわ。実行速度を考えるとループを回したり関数ポインタを使った汎用ルーチンを使ったりは避けたいですけど、すぐにメンテが大変なことになりそうです。これ、テンプレートが使えないかな?

てな風に、C++ で書いた方がいいんじゃね?感がどんどん増してきました。8bit プロセッサのコードを C++ で書くのはあまりやったことがありませんがどんな感じなりそうか見てみました。

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ハイハット部を作る

前回の記事で書いたように、クローンの中はタイマが必要な構成部品だらけ、それに対して ATMega64 のタイマは4つしかないので、タイマの使い方を工夫しないといけません。そこで二つ重要なタイマを定めました。一つは Timer0 を使ったマスタクロックで、このタイマをさらにソフトウェアを使って分周して他の用途にも使います。もう一つは Timer2 を使った PCM 出力カウンタです。この二つのタイマの実装まで進み、いよいよハイハットを鳴らす準備が整いました。

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ファームウェアの大まかな構成を決める

さて、909クローンのハイハットを鳴らすにはファームウェアを書かないといけません。さっそくプログラミングに入りたいところですが、仕事で書くソフトウェアでも設計しないでいきなり書くと必ずひどい目にあいます。先に進みたくて焦りますが設計に時間を少し割いたほうが良さそうです。

下図は予定しているファームウェアの大まかな構成です。このほかに設定値の記憶など全体を統括する部分も必要になりそうですがとりあえず設計の大筋に影響は出なさそうなので後で考えることにします。図を眺めているうち、プログラムを書く前にタイマの割り当てを考える必要があることが見えてきました。

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ハイハット部の作業開始

リムショット回路の製作は完了、予定に従って次はハイハットの製作です。初挑戦の PCM 音源、ここが製作の一つのヤマだと考えています。また作るのを楽しみにしていた音源でもあり、ずんずん製作を進めたいところですが、残念ながら休暇も最終日、本日中には終わりそうにもないのでここまでの作業と調べたことを記録に残します。

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この先の見通しを立てる

909クローン、ファームウェアが壊れているのかどうかはまだはっきりしていませんが、現状では動かし方がわからないのは確かです。このままアセンブラの解析をしようとするととてつもない時間がかかりそうなので自分でファームウェアを組んでしまったほうが速く先に進めそうです。ファームウェアに書かれているソフトウェアもクローンの一部なわけで、実機なしに進めるには苦労がありそうです。どうなることやら。製作に使える時間は大変に限られているので、効率よく進めないといけません。手を動かす前にちょっと見通しを立ててみます。

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プロセッサは壊れているのか?

前回は、フラッシュメモリへプログラミングができたところまででした。その後 AVRISP mkII での書き込みも普通にできるようになりました。何だったんでしょう?使えるとなればこちらが何かと楽なので AVRISP でプログラミングしてゆくことにします。

さて、プログラミングは無事にできるようになったものの、もとのファームウェアを書き戻してもやっぱり動きません。ここで疑った問題は以下の三点:

  1. ヒューズビットの設定を間違えていてプロセッサが動いていない(クロック設定間違いなど)
  2. プロセッサが壊れている
  3. ファームウェアが壊れている

1 と 2 の問題は簡単なテストプログラムを書いて走らせて、ちゃんと動けば潰せます。のでそこから手を付けることにしました。

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