電源まわりをチェック

もっとも目立つ不具合のひとつが、VCO が、LFO の干渉を受けることです。これは、圧倒的に電源が怪しい、ということで、まずは電源のチェックからです。

そうでなくとも電源のチェックから始めるのは基本ですね。

電源モジュールのチェック

とりあえず、筐体にとりつけられている電源を切り離して、単体の状態をチェックします。この筐体は、Doepfer A-100 システムの基本フレームのようです。電源は、正負12V で、容量は 1200mA。Doepfer は公開資料がすごくしっかりしていて助かります。

ラックを分解して、電源を切り離します。

回路のトレースはしませんでしたが、外観からは、三端子レギュレータを使ったリニア電源に見えます。右手の三本線は、赤、黒、緑がそれぞれ+12V、GND、-12Vです。

早速、テスターとオシロスコープをあてて、出力をモニターします。無負荷でも負荷状態でも電源電圧の変動はほとんどなく、電源にリップルはまったく観測されませんでした。

電源モジュールは問題なさそうです。

給電部のチェック

電源は大丈夫、と安心したところで、給電部のチェックをします。

Doepfer A-100 は、電源を含めた主要な共有リソースを、共通バスと呼ばれる給電基板を通して各モジュールで共有する仕組みになっています。

モジュールをつないだままの負荷がかかっている状態で、給電部の電源部分にテスターをあててみます。おおもとの電源電圧より0.2V降下しています。LFOの動きに応じて電源電圧が変動することも観測されました。やはりVCOがLFOの干渉を受けるのは、電源経由のようです。

さらに調査を続け、電源モジュールから給電部へ引き込む線に抵抗値が乗っていることを発見。

引込み線のコネクタを洗浄して、再接続すると、引込み線の抵抗は消えました。給電部の電圧降下やLFOの動きによる変動もなくなり、LFO から VCO への干渉も解消しました。

給電部のクリーニング

以上で、電源まわりの目に見える問題は直りましたが、これで終わりにしてはいけません。気がついていないだけで、接触の悪いところは他にもあるかもしれません。ということで、給電基板を外して、全てのコネクタのクリーニングを行いました。

電源部に関しては、まずはこれぐらいでしょう。

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