月別アーカイブ: 2007年3月

電源用ノイズフィルター Noise filter for power supply

ACアダプタのアナログ電源利用を引き続き検討中です。高周波ノイズがなかなか除去できずにいましたが、いろいろ試したところ、以下のフィルタでかなりきれいにとれることがわかってきました。

noise-filter.png

試作にあたって、takeda さんに色々教えていただき非常に勉強になりました。ありがとうございます。

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スイッチング電源

某 SNS で議論になっている電源の設計の基礎データをとるため、2種類のACアダプタの挙動を調べたので記録をメモです。どちらもいわゆる秋月ACアダプタです。

【9V 1.3A L.T.E. GFP101U-0913】
無負荷 : 9.17V 100mV p-p のノイズ、60Hz, 111kHz, 2MHz の複合
負荷0.3A : 9.04V 20mV p-p のノイズ
負荷0.6A : 8.86V 100mV p-p のノイズ

【15V 1.6A JET NT24-1S1516】
無負荷 : 15.15V 600kHz のノイズ 15mV p-p
負荷0.3A : 15.01V 600kHz のノイズ 20mV p-p
負荷0.6A : 14.84V 600kHz のノイズ 40mV p-p

【考察・コメント】
負荷による出力電圧の変動は意外と大きいようです。
スイッチングノイズの出方のパタンは種類によって異なります。
スイッチングノイズはどちらのアダプタもかなり大きく、アナログ回路に使うにはノイズ対策が必要そうです。
参考までに、Rがわりのダイオードと 220uF + 0.1uF の C でCRフィルタを組み効果を確かめましたが、一定の効果は得られるものの、完全なノイズ除去はできませんでした。
L を入れるとどうなるかも確かめてみたい気もします(しかし、大容量を流せるL持っていません)
三端子レギュレータを使うのも効果ありました。こちらはオシロスコープではノイズがほとんど読み取れないところまで除去されます。CRフィルタと三端子レギュレータの組み合わせが、ACアダプタを使ったアナログ用電源の現実的な設計かもしれません。

リングモジュレータ回路とパタン

日課にしている Electronotes アーカイブ化は、やっと7号です。
http://www28.atwiki.jp/synth/?page=1%E5%B7%BB7%E5%8F%B7
恐ろしく先が長いです。6号あたりから、面白い読者投稿回路が紹介され始めています。特に7号では、入力信号をリングカウンタにかませて出力をディジタル信号として D/A して音源にする、というウェーブシェイパーが紹介されていて、現代でもマイコンを使って面白いものが作れそうで、うーん、1972年侮りがたし、と思いました。

閑話休題。
リングモジュレータの試作回路をパタンに落としました。
ring_modulator_pattern.png

今回から、時間節約のために Eagle の自動ルーティング機能を使うことにしました。クセをまだつかめていませんが、それでも一から手で引くよりは楽です。

回路図はこちら。VCO コントローラと同居です。
ring_modulator_sch.pdf

デュアル VCA みたいな回路です。元ネタは多分 Buchla システムだと思います。どうせあちこち調整なので、ずぼらしてトランジスタのマッチングはとりませぬ。

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