トランジスタの選別

ファームウェア側の二つの気がかりだった PCM とノイズジェネレータのめどが立ったので、アナログ回路の組み立てをどんどん進めようと思います。組み進める前に、アナログ回路側の気がかり、トランジスタの選別に手を付けました。組み立て後半ではトランジスタの残り数が少なくなって選別の余地がなくなるので早い段階でやっておく必要があります。

TR-909 クローンでは、二種類の選別が必要です。一つは、バスドラムとスネアドラムの VCA 回路に適したトランジスタの選別、もう一つは、ペアトランジスタのマッチングです。

バスドラムとスネアドラムの VCA 回路の可変増幅器を担うトランジスタは、下の図の Q12 のように、トランジスタ一個だけで構成されています。はじめ回路図を見たときに、こんな簡単な回路で CV が漏れたりしないのかな?ドラムだからいいのか?などとぼーっと眺めていたんですが

いざ作る段となると、しょうこりもなく analog さんの回路図をちょっと載せちゃいますけど

トランジスタの選別が必要と回路図に書き込んでありました。どうしてなのか思い出せず。でも analog さんなにか言ってました。このトランジスタの増幅度が低いと音漏れを起こすんじゃなかったかしら?あるいは、増幅度が高くないとどうしても欲しい音が出ないと言っていたのかな?どちらだったかどうも思い出せません。

こういうアドバイスにしっかり従って忠実に作りたいというのが今回の製作ですから、少し時間はかかりますが選別してゆこうと思います。hFE が高いものを選ぶ必要があるのは、一番多く使われている 2SC2603 です。もともとは三菱のトランジスタのようです。hFE の測定は、特に難しいことを考えずにテスタの hFE メータを使いました。hFE が高めのランクが指定だっただけあって、低いものでも 400 以上、高いものは 530 を超えていました。ばらつきがかなり大きいのが意外でした。530 超えが三個見つかり、必要な高増幅度トランジスタも 3 個なのでそれを取り分けて、念のため 500 を超えたものも別袋に入れて選別完了です。

もう一つの選別は、ペアトランジスタのマッチング、実はこれは部品リストに指定があったのをすっかり忘れていました

Q84 と Q184 てどこでしょう?

ハイハットの、これまた VCA 回路です。てかこれ、アンチログ回路ですね。オリジナルではペアトランジスタです。それでマッチング指定なんですね。なんと。ここもう組んでしまいました。とりあえず音に問題はないような気はしますが、やっぱり analog さんの指示には従いたいところです。ということで、PNP トランジスタ 2SA1115 のマッチングをとることにします。ペアの精度の問題になりそうな箇所が実はもう一つあって、ハンドクラップの VCA (OTA) に入れる制御電流を発生する回路、これもアンチログなようです。この回路を見たところで、analog さんが「マッチングする場所は二か所あって、どっちもやらなくても大丈夫かもしれないけど念のためですね」と言っていた、ような気がしてきました。ハンドクラップのほうは調整できるのでマッチングは面倒だったらやらなくていいですよ。と言っていた、ような気がします。うーんどうも覚えてないなあ

さて、トランジスタのマッチングを取る方法ですが、恐縮ですが幣著の付録に載せたこの方法が伝統的です。

でも自分で書いたものにケチをつけるのも間抜けですが、ちょっとこの方法めんどくさいなあと感じてしまいます。もうちょっと簡単な方法はないかと、自分で考えることをせずにすぐ検索に頼るのは本当は良くないのですが、こんな方法がありました

http://www.bestsoldering.com/transistor-matching/

さらにその元記事

https://dragonflyalley.com/synth/images/TransistorMatching/ianFritz-transmat0011_144.pdf

元記事のスクリーンショットははばかられるので汚い手書きですけどこんな方法です。これで 1mV ぐらいの差なら概ねよろしいとのこと。これは簡単だし理にかなっているし同時に測れるから温度変化の影響も少なさそうだし、なによりやったことがないので面白そうです。この方法でマッチングを取って2ペア作りました。

ちなみに、マッチング方法を検索しただけなんですが、元記事を書いた人もさらにその元記事を書いた人もシンセ作る人です。おおもと記事を書いた Ian Fritz という人はその道でとっても有名な人です。21 世紀にどっぷり深く入ってもいまだにトランジスタのマッチングを取っているような人はだいたいそういう人なんですね笑ってしまいました

ところで全然関係ありませんがブレッドボード左側の回路は以前実験した電圧制御 EG の残骸です。ソースコードは

https://github.com/naokiiwakami/vceg

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