VCO の設計中に悪い癖が出て、マイコンの着手に浮気、そうしている間に本業が忙しくなって何がなにやらわからなくなっています。
このままではまた発散しそうなので、やはり最初に着手していた VCO に戻ろうと思います。でも、マイコンもできれば一枚かませたい…
さて、前回は、リセット型の VCO、コンパレータを変えるとなにか音に影響が出る感じ、というところで終わっております。
http://synth-diy.seesaa.net/article/28156911.html
この記事を書いたときには、このまま何も考えず、試作結果に基づいて回路設計を始めようと思っていたのですが、やみくもに作ると私の嫌うオカルト界に足を突っ込んでしまいそうなので、もうちょっと理屈面で突っ込んだほうが良いかなと考え直しました。
考えている間にだんだん混乱してきたので、ここいらでまとめます。ということで、今回は考察の記述だけで、データはありません。
ここから本題です。
まずはコンパレータの違いを再確認です。
こちらが、基準にしている Doepher タイプのオシレータ
こちらがコンパレータを Moog 921 ぽくしたもの
聞き比べてみると、Moog 型のほうがなんとなくほんわかしているような気がします。非常に微妙な違いですが。しかし C の値を小さくしてみると、Doepher 型では影響がなかったのに対し、Moog 型は、ジッタが入り込み違いがはっきり出てきます(悪い方向にですが)。
波形を見比べても、見分けがつきません。まあその、聞き分けてもほとんどわかるかわからないかなんですが。(左:D, 右: M)
でも、波形が見てちがっても聞き分けつかない場合もありました。(前々回の記事より)
バッファを変えたこのオシレータ、波形を拡大すると基準回路と見分けがつくのがわかりますが、音を聞いても違いがわかりません。
音の違いは波形よりむしろ別の要素により現れていると考えたほうがよさそうです。
一つ手がかりになるのは、921型のオシレータは、Cを小さくすると、ジッタがひどくて不快な音になる、ということが挙げられます。これはまあ電源の品質が悪いからと思われますが…
…あれ、じゃあ Doepher 型のコンパレータは何で電源の影響をあんまし受けないんでしょう?
と思って、回路を見返すと、
Doepher 型 : コンパレータは、出力と GND を比較している。
Moog 型 : コンパレータは、 出力および電源からの分圧と GND を比較。
Moog 型は厳密には GND と比較しているわけではないですが、話がややこしくなるので、それは置いといて、まあこんな感じです。
なるほど、これが原因で、Moog 型の場合、電源にのっているノイズがジッタとして入り込んで音が変わるんだ、という風に考えると、今までの検討結果が全部つじつまが合います。
思いの外長くなっちゃったので、今日はとりあえずここまでにします。
続く…
私が考えるにf特ではないでしょうか?音は最後はフーリエでどうにかなるもんですからFFTかけて比較するのもありかと。一般的には可聴音域の上限は20kHzとされてますがそれ以上の音でもいろいろな周波数を混ぜて聞くとその違いがわかるものなんだそうです。だてにCDとレコードがうんたらかんたら言ってるのも間違いではないような気もします。
ん、なるほど。せっかく録音データを持っているので、分析してみましょう。
分析した上で何がちがっていそうか論じないといけませんよね。
実は次のステップ、お仕事で若手がやるとお叱りしている、いわゆる「Jumping into conclusion」やろうとしていました。(はずかし)