いよいよ個別モジュールをひとつずつ修理・メンテしてゆきます。
こういう作業は信号の上流から下流に向かって行うと効率が良いので、最初は MIDI-CV コンバータからです。
状態のチェック
まずは、動作状況のチェック。MIDI信号を入れながら、CVとGate出力にテスターを当てて、正しく動いているか確認してゆきます。
Gate は正しく出ていましたが、CV は、1オクターブ1V になっていません。ここは要調整です。
その他、動作不良に見えるところは見つからないので、部品交換は行わず、調整のみ行う方針に決定です。
分解・清掃
アナログ回路のメンテでは、調子が良くても悪くても清掃を行ったほうが良いです。
と、いうわけで、まずはパネルから MIDI-CV モジュールを外して、ざっと分解してしまいます。
パネルを拭き、基板にたまったホコリを取り除いて、ナットを磨きます。
システム全体的に、ジャックの接触が悪いので、ジャックの接点洗浄と接触の調整も忘れず行います。
基板にハンダづけ不良箇所を発見。ハンダ付けしなおします。ハンダ付けがはがれるなんて、かなり過酷な環境で使われていたのかもしれません。
再組み立て・調整
清掃が終わったら、とっとと組み立てなおします。
CVとGateがモジュールから出力されていることと、それらの信号が共通バスに渡っていることを確認。
あとは、調整です。
A-190 のマニュアルを見て、調整法を把握します。
やはり Doepfer のドキュメンテーションはすばらしいです。
CVのスケールとオフセット調整は、トリマを回すのではなく、ソフトウェアを使って行うようです。
最低音で0Vが出るようにしてから、1V/Oct. にスケールを調整して、パラメータを ROM に書き込んだら調整完了です。すぐれもの~
以上で、MIDI-CV モジュールの修理・メンテは終了。ナットがぴかぴかなのが気持ちいいです。