前々回、モニタヘッドホンを入手したことを記事にしましたが、我が家にはこの敏感なヘッドホンに見合うだけのちゃんとしたヘッドホンアンプがありません。ということで、「ないなら作ってしまえ」の精神にのっとって、作りました。
アンプは設計どころか作ったこともなく、勘どころがさっぱりわからないため、まずはお手本となる設計に従うことにしました。となると、やっぱり回路図を見とれてしまうほど設計がきれいな、takeda さんもお勧めの、ぺるけさんのヘッドホンアンプ、もうこれしかないでしょう。
http://www2.famille.ne.jp/~teddy/pre/pre5.htm
そして、今回は回路設計だけでなく、配線パタンの設計と部品選定も takeda さんのお勧めに従うという、超素直モードでの製作です。
takeda さんの製作記事はこちら。詳しい情報のおかげで製作楽でした。感謝です。
http://www.aleph.co.jp/%7Etakeda/radio/takedanote/vol4.html
配線はユニバーサル基板で行いましたが、せっかくプリントパタンまで公開されているので面倒がらずに焼いたほうが楽でした(先週の6枚犬死にがちょっとトラウマになっている)
ちなみにトランジスタは、入力段には 2SK389、最終段には 2SC4408 と 2SA1680 を使いました。
そして、スイッチオン!おお、とても素直な音が出ます!
(て、ほんとは配線間違えていて一発ではならなかった)
キビシク NFB がかかる設計なのでヘッドホンの動きが強力に制御できているせいなのか、今までぼわんぼわんしてとてもモニタには使えなかった古いヘッドホンまでかっちり応答してくれて驚きです。周波数特性も測ってはいませんが、低音から高音まで素直に出ている感じです。しかも、音量上げても割れない!
そして、肝心のモニタヘッドホンにつないでみると…おお、こういう応答の速い音にしたかったんです!カンペキです!
と、大分頭の悪い感想になってしまいましたが、このアンプの設計は評判にたがわず本当にすばらしいです。それにしても、アンプでここまで音が変わってしまうとは思っていませんでした。オーディオ自作ファンの皆様の気持ちの一端がちょっと見えた気がしました。
それにしても、ヘッドホンからの音がこんなにきっちり出てしまうと今度はスピーカからの音がへなへななのが気になる…って、こりゃきりがありません。
初段のFET、先日、若松通商でチェックしたんだけど2SK389は、最後のひとつとの事でした、マジに探してるプロの方のために、アマチュアは遠慮しようと買いませんでした。ちなみに、この春チャンスがあって、大阪日本橋と、名古屋の大須もまわってみましたが、どこも全滅。何年も前に消えたよ、とのことでした。
で、若松通商で見たんだけど、2SK185というIDSSをそろえた2個のFETをアルミのキャップで封入したやつが、まだ、在庫があるようで、IDSSが0.9mAから14mAと、このアプリに使えそうな雰囲気をかもし出してました。
僕のドキュメントのミスに由来する配線ミスだったらどしよ、とりあえず、完成おめでとーございますー。
祝、完成!パワーオン・オフ時のショックノイズはどんな感じでしょう?あのヘッドフォンは耐入力に余裕がありますが・ ・・。興味深々、試聴したくなって来ましたよ。>takedaさん
takeda さん:
ドキュメントは完璧でしたよ。配線ミスは私のうっかりです。配線パタン&部品選定を考えなくて良いというのはとても作りやすくてありがたかったです。ありがとうございます。
他の人の設計をそのままなぞるというのは、色んな部分でとても勉強になることがわかりました。今後は追試ももっとやりたいです。
モノリシックのデュアル FET は、確かに入手しづらいですね。レア部品を使うよりその時手に入る部品で工夫するほうがどちらかというと好きなので、手に入らなくなったら、設計のバリエーションを考える方向も面白そうです。例えば入力段をデュアルトランジスタにする、なんてのも可能なのではないかな?と回路図を眺めながら思いました。
genie さん:
謝、祝辞!パワーオン・オフ時のショックノイズは派手なのは入りません。(「ぽつん」ぐらいはいいますが、耳がいたくなるほどではありません)スイッチング電源を使う設計なので、電源に直列にカットオフ周波数のうんと低いCRフィルタが入っています。これのおかげで、「じわー」とオン・オフしてゆきます。つくづくきれいな設計だと思います。製作もそれほど大変でないし、オススメですよ。
ふむ、オススメですかー。2SK170-BLは藤商電子の在庫が未だ残っていそうな感じ。ちょっと問い合わせをしてみようかなあ。
訂正: 興味…津々でしたね。(携帯のバカっ!汗)