これは Analog2.0 LFO の最新版の回路ですが、この回路が電源に干渉してしまい、LFO の振動に合わせて VCO のピッチが揺れる問題がありました。原因は LFO の振動に合わせて消費電流が大きく変わるからと考えられます。回路図を眺めてみると、矩形波出力の電圧を下げるための R18 と R19 がちょっと気になります。
TL072 7ピンの矩形波出力は最大電圧か最小電圧に振り切るので、R18 と R19を流れる電流は
12 V / (2.7 kOhm + 2.2 kOhm) = 2.5 mA
最大時と最小時で電流の向きが変わるので、電源にかかる負荷の差は 5mA、これはやはり負荷が大きすぎるかもしれません。
下の図は、LFO 回路で使っている TL072 の1ユニット分の等価回路図です。出力段はプッシュプル回路で出力からの電流を制限するのは 64Ω と 128Ω の抵抗ぐらいです。これは無視してしまってよい大きさでしょう。やはり 5mA 程度の負荷変動が電源にかかっているようです。
これらを踏まえて、Analog2.0 LFO 回路の R18 と R19 の値を変更しました。この変更により LFO の電源に対する影響は小さくなりました。さらに影響を小さくするには、矩形波出力に0.4倍ぐらいの増幅器を入れるのが良いのですが、回路の変更はやや大ごとなので今回は保留です。