Rings クローンの製作ですが、基板に SMD 部品を載せました。色々と初挑戦していて手際が悪くて二晩かかりました。

初挑戦その1:テンプレートを使ってみる

今回はテンプレートに初挑戦。届いたテンプレートはなぜか超巨大です。注文の時サイズ指定があったのに忘れたのかな?ちょっと後で確認しないといけません。なんにしてもこのままでは大きすぎて基板の上に乗せたら反ってしまいます。仕方がないので切ることにしました。
5/7 追記:調べてみたら JLCPCB から納品されるテンプレートはよそでもこんなみたいです。何か機械にかける規格があるのかも。各自工夫してしのいでいるみたいですけど「切る」という例はなかったです。やっぱり乱暴すぎたか

手頃な道具はハサミしかなく、多分切り口が歪むので歪みが穴の部分まで来ないように少し大きめに切りました。案の定フチは歪んでしまいました。これ本来はどうやるのかもうちょっと調査しないといけません。

これでもまだステンシルが大きいので乗せたとき反らないように基板を三枚つなげて土台にします。真ん中が載せる基板です。動かないように裏面は両面テープで固定しました。

ステンシルの位置を合わせてマスキングテープで固定。位置が合うとレジストの色が見えなくなるのでそれを目安に調整すると意外と楽にできました。

これまた専用の道具がないので適当にプラスチックのカードを使って半田ペーストをステンシルに塗ります

ペーストを塗り終えたところ。やり方があっているのかよくわからず不安でいっぱいです。

ステンシルをそっと外すとこんな感じです。SOIC の足はきれいに分離していますが 0.5mm ピッチのところはつぶれています。うーむこれで良いとは思えないんですがどうしよう?もう一度やってみましたが同じような感じだったのでもうこれで行くことにしました。ほんとはだめなような気がします。ここももっと調査と練習が必要です。

部品が全部載ったところ。下半分は手はんだでつけることにして半田ペーストは乗せませんでした。この作業なにげに膨大な時間がかかりました。部品の整理を要領よくやりたいです。
初挑戦その2:ホットエアガンで部品を取り付けてみる

部品一個一個はんだ付けするより速く仕上げられることを期待して、ドレメルのホットエアガンで半田ペーストを融かして部品取り付けしました。
でもここで失敗の連続です。
失敗その1:ホットエアガンで上面のある部品をつけるのはよした方が良いようです。部品が熱くなるばかりで半田がなかなかとけません。プラスチックは気を付けないととけます。ホットプレートやオーブンを使うか手はんだが良いようです。ホットプレートもオーブンもないので僕は手はんだするしかないようです。
失敗その2:半田ペーストは急激に熱するとフラックスが沸騰して部品が跳ね上がることがあります。特に抵抗やコンデンサの片側だけ熱すると部品が大暴れします。ホットエアガンの熱風の当て方は上から弱めに遠巻きに、が良いようです。ドレメルのホットエアガンはガス式で温度加減も難しいのでほんとは温度調整機能付きのホットエアガンを使った方が少しは楽なような気がします。
失敗その3:0.5mm ピッチの部品は盛大にブリッジしました。ブリッジはなかなか解消せず半田吸い取り線で半田を減らす必要がありました。テンプレートの使い方が雑だったのかもしれません。ブリッジの解消には液体フラックスとホットエアガンが非常に頼りになりました。エアガンで十分に熱するとたいていのブリッジはなくなりますが熱で部品を壊したのではないかという心配も。加減が難しいです。

とまあ、数々の失敗をしたわけですが半田ごてとエアガンを交互に使い泣きながら修正してなんとか導通チェックをして問題ない状態になりました。基板の検査はモニタ付き顕微鏡が便利ともろもろのサイトでは推奨していますがそんなものはないので長年使っている鬼倍率のルーペでがんばりました。年々目が悪くなっているのでいつかルーペでは無理な時が来てしまうのかな。
ここまできたらイソプロピルアルコールで基板を洗浄して SMD 載せの作業は完了です。あとは足つきの部品を取り付けていよいよ通電です。
通電までもうひとふた手間ほどあります。いつもながらプロセッサありの製作はモノが動くのを見るまで不安でいっぱいです。アナログ回路は問題があってもたいていは部分的には動いていて、まあ煙を吹かない限り大丈夫だろ、ぐらいの気持ちでいられますが、プロセッサは電源いれてもうんともすんともいわなかったらどうしよう?とどうしても不安になってしまいます。
あと部品取り付けについても一つ感想。基板のレイアウト、電解コンデンサのパッドが手はんだには泣けるほど不親切なはみだしサイズです。土台を焼かずに半田づけするのは至難(まあ僕が不器用だからですが)。次改定する機会があったらパッドを少しだけ大きくした方がいいかも。