誠文堂新光社 1981年
今泉清暉,泉たかし/編
243ページ
本はあまり捨てないたちで、参考書も多くは20年前から持っているものをそのまま使っているのですが、なぜか一番気に入っていたこの本を紛失してしまい(5年前はあったのですが)、悲しい思いをしていました。しかし某所より借りることができました。
「電子展望」という雑誌の別冊だったように記憶していますが、そういう記述は見つけられませんでした。若干改定があったのかもしれません。
目次: - 目で見る電子楽器の歴史 - 電子楽器<自作派>大集合 ★ 河内 浄 ★ 電気通信大学<シンセデザイン研究会> ★ 今関洋一 - コンピューター対談 冨田勲 vs 山本順一 - 電子楽器大図鑑 - E. Organ - Synthesizer - E. Piano - Strings & the others - 電子楽器の基礎知識 第1章 電子楽器の歴史 (今泉清暉) 第2章 電子楽器の種類 (泉たかし) 第3章 電子オルガンのしくみ (川島正裕) 第4章 電子ピアノのしくみ (酒井忠雄) 第5章 シンセサイザーのしくみ (鶴渕徹) 第6章 電子ピアノのしくみ (酒井忠雄) - シンセワールド - マイコンとシンセサイザー (甲磨基弘) - 音とエレクトロニクス (田崎和隆) - ディジタルの可能性 (小久保隆) - 電子楽器製作 システム・シンセサイザーをつくる (今関洋一) - 電子楽器用語集 <コラム> - 日本最大のオルガン - 世界最大のオルガン - 怪鳥の卵 - 十番街から電子の音が... - スイッチト・オン・ディスク
なんといっても役に立つのが「電子楽器の基礎知識」の章です。シンセサイザーはもちろん、リズムマシンや電気・電子オルガン、電気ピアノの仕組みがメカ部分から回路図まで解説されています。インターネットにもアナログ合成についてこれだけの内容を網羅した解説サイトほとんどないのではないでしょうか。ちなみに先日作った LFO の設計はここを大分参考にしました。
また、今関洋一さんのシンセ製作記事もすばらしいです。私はこの記事に触発されて自作を始めたのでした。当時の楽器のカタログもありパラパラ眺めているだけでもとても楽しくなります。
あー、何度読んでも飽きません。が、そろそろ返さなくては。自分のもいつかどこからかひょっこり出てくるといいなあ。
昭和55年版の表紙には「無線と実験別冊」とあります。
おお、この本お持ちでしたか。電子展望ではなく無線と実験の別冊なのですね。覚え違いしていました。図書館のはやはり版が違うようです。この本売れたんですね。
この本と「エフェクター自作&操作術81」は私も飽きずに毎日眺めていました。
最初は青い背表紙の別冊として刊行され、後で白い背表紙の誠文堂新光社の普通の単行本として刊行されたのを覚えています。
私はエフェクターは、誠文堂新光社の「エフェクター入門」「最新エフェクター入門」です(こっちはまだ2冊とも持っています)。これも暇さえあれば読んでいました。ここが出もとのエフェクタを友人に作ってあげたりしていましたが、性能に納得してもらえず全部戻ってきてしまいました。ディストーションは奥が深く難しいことをそれでやっと知りました。懐かしいです。