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VCF が発振しません

スレッド開設者 kawano, 8月 10, 2014, 05:02:06 午後

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kawano

VCF が動くようになり、フィルタ動作も確認できました。
いざ、調整と思ったのですが、レゾナンスを上げても発振しません。
R22 を下げても発振しません。
どうすれば良いでしょうか?

kawano

またしても自己レスです、すみません。
で、できました!!
VCF の OUT をアンプ内蔵スピーカにつないでも発振しなかったのですが、
VCA の OUT をアンプ内蔵スピーカにつないで確認したら、発振しました!!
VCF の出力インピーダンスに影響があって発振しなかったのかもしれません。
ちなみに、ミキサ出力から VCF に音を通して、VCF の OUT からフィルタ制御された音が出るのは確認済みです。
やれやれ。良かったです。

kawano

VCF の出力にはエミッタフォロワのバッファを入れられるパタンがあるということなので、そちらも検討してみようと思います。

kawano

バッファを入れました。これで VCF 出力をアンプにつないだときでもレゾナンスで安定して発振できるようになりました。
「改良のアイデア」 の 「ご意見募集:基板の更新 - VCF」 に写真付きでアップしておきました。

junya1931

完成させたVCFが発振したり、しなかったり、レゾナンスの効果がつまみを右にまわしきらないとかんじられなかったり、機嫌によっては(?)みょんみょんいわなかったりと、かなり不安定なのですが、この原因も出力バッファがないからなのでしょうか?


Gan

すみませんここ数日ネットワークが不調でこのサイトにアクセスできなくなっていました。
もしレゾナンスの挙動が不安定でしたら、出力バッファをつけてみるのは試してみる価値があると思います。
バッファがないとレゾナンスのループが出力に直結されているようなかっこうになっていて、外部から干渉を受けやすいです。

junya1931

出力バッファをつけてみても、相変わらずレゾナンスの効果がほとんど感じられない状態がつづいています。
ノコギリ波を入力しレゾナンスを右一杯までまわしきると効果がわかるのですが、回しきらない状態だとまったく
効果が感じられません。そしてホワイトノイズを入力した場合右いっぱいまでまわしきっても変化がないように感じます。

このような状況の場合考えられる原因はどのようなものなのでしょうか。

Gan

#7
R22 の半固定抵抗を調整してもだめでしょうか?
だめな場合、まずは取り付けた部品の値があっているか確認してみてください。トランジスタや電解コンデンサの向きが正しいかも確認してみてください。次に、導通チェッカーなどを使って、隣同士のランドが接触していないか確認してみてください。

配線が全て正しい場合、判断が難しいですが、何かの理由でレゾナンスに戻る信号のレベルが低くなりすぎている、あるいはフィルタ部分が正常動作していない、あたりが直接原因の候補としてすぐ思いつきます。
まずは、レゾナンスは最小にして、フィルタは正しくきいているでしょうか?

回路の各部の電位を測ってみると、問題箇所がわかることがよくあります。以前 VCF のフィルタ部分の要所の電位を測ったことがあるので添付します。表示してある電位と大幅に違っていたら、そのまわりで何か起きているかもしれません。


junya1931

返信ありがとうございます。

>まずは、レゾナンスは最小にして、フィルタは正しくきいているでしょうか?

レゾナンスを最小にした状態で、フィルタが正常に動作していることは確認しました。

電位のチェックとショート、部品の確認をしてみます。

junya1931

度々失礼します。電位をチェックしたところQ5,Q9のコレクタの電位が 4.4→8.1と大幅にずれておりました。
R2,R4,R7の抵抗は正しく付けられており、ショートも見当たらないのですが、 この周辺でなんらかの問題が
起きていると見てよいのでしょうか。

Gan

#10
8.1V は少し高いような気がします。念のため、Q5, Q6, Q9, Q10 まわりで半田付け不良で接触が悪くなっているピンがないかチェックしてみてください。でも左側トランジスタの接触が悪いとすると、Q5, Q9 コレクタ電圧は 12V にはりつくと思うので、部品の取り付けには問題がないような気がします。

部品取り付けに問題がないとすると、Q5, Q9 と Q6, Q10 で対になっている作動増幅器が、トランジスタの特性のばらつきのためにバランスが悪くなっているかもしれません。

出力の作動増幅回路のバランスが完全にとれていれば、R14 に流れる約16mA 弱の電流が左右に分割され、Q5 コレクタの電圧は 3V 前後になるはずです。実際にはトランジスタのばらつきがあるのでそんなにきれいに分割はされないと思いますが、8V はちょっと偏りすぎてるかもしれません。

もし Analog2.0 の書籍をお持ちでしたら、付録Cにトランジスタのマッチング方法が書かれています。もしよければこれでトランジスタの特性がばらついていないか見てみるのはいかがでしょうか?もし書籍をお持ちでなければ、以下の pdf の22ページ目をみてください。
https://gaje.jp/analog20/resources/09_vcf/vcf_doc.pdf

junya1931

マッチング測定回路の 上側のトランジスタをさしかえ、いくつかのトランジスタのベース・エミッタ間電圧を測り、それらの誤差が
±2mV以内に収まっているものがマッチングのとれたトランジスタであるという理解で大丈夫でしょうか?


ところで通常ベース・エミッタ間にはどのていどの電圧がかかっているのでしょうか?
先ほど回路を組み測定したところ0.6Vと非常に小さな数値となったのですが、これは回路を組み間違えているのでしょうか?

Gan

#12
引用マッチング測定回路の 上側のトランジスタをさしかえ、いくつかのトランジスタのベース・エミッタ間電圧を測り、それらの誤差が
±2mV以内に収まっているものがマッチングのとれたトランジスタであるという理解で大丈夫でしょうか?
はい、まずはそれを試してみてください。
Q5-Q6 および Q9-Q10 が対になっています。この二対のバランスをとってみて、それでも Q5、Q9 コレクタの電圧が3-4V から著しく外れているか確認してみてください。

なお、この測定は、温度の影響を強く受けるので、以下の点に注意してください

  • 半田ごてで部品をはずしたら完全に常温に戻るのを待ってから測定してください。
  • 測定中はトランジスタを指で触らないでください。動かすときには、電源をとめてからピンセットでつまむようにしてください。
  • 測定回路において、トランジスタに流す電流を調整するときに誤って大きな電流を流さないように気をつけてください。
  • 測定はなるべく短時間で済ませたほうが無難です。

引用ところで通常ベース・エミッタ間にはどのていどの電圧がかかっているのでしょうか?
先ほど回路を組み測定したところ0.6Vと非常に小さな数値となったのですが、これは回路を組み間違えているのでしょうか?

Q5, Q6 のベース・エミッタ間電圧が 0.6V 程度になるのは設計の意図通りです。Q9, Q10 のエミッタ電位がそこからさらに 0.6V 程度落ちるのも意図通りです。

トランジスタ Q5 と Q6 は、どちらもエミッタフォロワ回路を作っています。(以下のページが参考になります)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%BF%E6%8E%A5%E5%9C%B0%E5%9B%9E%E8%B7%AF
http://blog.katty.in/318
概念的にはエミッタフォロワ回路のベース・エミッタ間の電圧は 0V なのですが、現実のトランジスタでは、0.6V 程度電位差がないとベース・エミッタ間に電流が流れ始めないので、0.6V ぐらいの電位差がつきます。

Q5 と Q6 の(無信号時の)ベースの電位は、R11 と R9 によって 0V に決められています。この 0V は設計上まず狂わないです。
そのため、Q5 と Q6 のエミッタの電位はどちらもだいたい 0.6V ぐらいになりますが、ここの厳密な電位については、一致するような制御が入っているわけではありません。むしろ、トランジスタの特性によって、いわば「運」で決まっています。

トランジスタ Q9 と Q10 は差動増幅器を構成していて、Q9 と Q10 のベースの電位差 (= Q5-Q6 エミッタ間の電位差) はこの増幅器によって増幅されてしまいます。
Q9 コレクタの箇所は差動増幅器の出力なので、Q9、Q10 ベースの電位差の影響を受けます。つまり、Q5 と Q6 の特性がそろっていない場合 Q9 コレクタの部分の電位が影響を受けます。

そういうわけで、VCF 出力のバランスが崩れている場合、Q5 と Q6 のマッチングをとって、両者のエミッタ電位をそろえると改善する可能性があると考えています。

また、Q9 と Q10 の特性がずれていても出力のバランスが崩れる原因になります。

特性をそろえれば改善するか確証はないのですが、少なくともこの点は疑わなくてよくなります。

ちなみに、VCF 回路は Minimoog のものが元ねたで、この出力部分の回路も非常に近いのですが、実は Minimoog のサービスマニュアルには、これらのトランジスタはマッチングをとるようにと書かれています。ところが実際にいまどきのトランジスタの特性を測ってみると、ほとんどのトランジスタが問題ない程度に特性が揃っています。そのため書籍にはマッチングを必ずとるように、とは書きませんでした。でもまれに特性が大きくずれているトランジスタもあるので、製作時にはマッチングを取ったほうが安心ではあります。
Minimoog が作られていた 1970年代と比べると、現在では、トランジスタの精度が格段に改善しているのではないかと想像しています。Minimoog は一台一台全部音が違うとよく言われますが、トランジスタのばらつきの影響を受けやすいこういう設計が関係しているのかもしれませんね。

junya1931

#13
取り外した4本のトランジスタを計測しました。
結果

0.606V
0.609V
0.609V
0.606V

となり大幅に特性にばらつきがあるというわけではなさそうです。

0.609Vと0.606Vのペアをより特性のそろったものに交換しましたが、結果はかわらずでした。

なお、出力にバッファをいれたことで、発振は安定してするようになっています。
実際の不具合は以下のものです

レゾナンスのツマミを3時に回すまではなにも反応がおきない。3時より右にまわすと急激にレゾナンスがかかりはじめ、
発振するという状態です。








fukuryu

同じところで上手くいきません レゾナンスが発信しません
他のツマミは反応があります
vcfの各部の電位の画像ファイルがリンク切れになっているので、
まだおもちでしたら再アップしていただけないでしょうか?
よろしくお願いします