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VCO の温度補償部分

スレッド開設者 takeda, 12月 10, 2009, 09:52:11 午後

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takeda

VCOのアンチログ回路部分は温度にシビア。

気温の変化や、自分自身に流れる電流で熱くなったりして、流れる電流がどんどん変わる。でどうなるかというと、1Vで1オクターブじゃなくなっちゃうのだ。
調整したときの気温では、1Vで1オクターブ変わるのだけど、季節が変わって気温が変わると、これがずれる。
そうならないように、温度の変化を補償する回路を組みこむ。複数の部品の間で周囲の温度変化を可能な限り共有させることでコレを実現する。その筋では温度結合という。

これがちゃんとできれば、1オクターブのスパンの幅が気温によってずれるのは補償することができる。

というわけで、VCOの温度補償は発振器を動かす電流の流れ方が、気温によってずれないように補償する。一方、発振器そのものの音程は、オシレーターのCが決めてて、ここはノーガード。これに温度変化に強い部品、たとえば、スチロールコンデンサとかを使えば良いんだけど、それでも気温が変わればずれる。
というか、アンチログ回路のズレに比べれば微々たるズレだし、オクターブの幅もいくら補償しても仕切れない部分も残る。トータルのバランスを考えると、アンチログ回路の温度補償がなんとかなれば、発振器のズレは大目に見れるレベルと言うことかなと。
設計時には、楽器として使う分ならコレで十分という、バランスをとった見切りという視線もあるのだ。

ギターと一緒。1曲演奏が終わったら、「アナログって、なんて素敵!」と小さな声でつぶやきながら、ピッチ、ずれてないか、ちょいとチェックしよっかなと!

takeda

マニュアルには、VCO の温度補償部分、接着剤で固めた例が紹介されてるけど、
Twitterのほうにも投稿したとおり、ちょっとまえに、RJBさんのESM2で試したテクをご紹介。

http://bit.ly/6E7mHN
http://bit.ly/4Iqyve

トランジスタと、温度補償抵抗を、ペンチ突っ込んでビローンと広げた熱収縮チューブで圧着してみた。
最高の断熱材としての空気を押し出すために隙間にはCPU用の放熱グリスを充填してある。

実は、pARMのころから試してるテクで、手ブレしてるのが残念だけど、こんな感じ。
http://bit.ly/6TktyJ

これがやりたくて、pARMでは、小型のトランジスタを使ってみたりした。

Gan


casiotone401

takedaさんの熱収縮チューブのアイデアを僕もやってみました。

VCO基板のQ3,Q4を足を長めに残して半田付けして、片方のトランジスタをちょっと捻る感じで
トランジスタの平らな面同士をあわせて、その上に温度補償抵抗を載せてます。
手持ちに放熱専用のグリスがなかったんですけどギターのナットを潤滑させるときに使ってる
シリコングリスを平らな面の部分と抵抗を載せるとこにちょっと多めに塗ってます。
そこにチューブの中にペンチ入れて伸ばしたやつをかぶせて半田ごてで軽く収縮させてやる方法でやってます。
手持ちのシリコングリス自体に何が混ざってるか分かんないんで、グリスにふれそうな抵抗の足には
念のためガラスチューブをかぶせておきました。

あと、そこまでやらなくても問題ないと思うのですが、VCF基板のQ5,Q6,Q9,Q10のトランジスタも同じ方法でチューブをかぶせてます。
今のとこ、この方法でうまくいってるようです。

Gan

情報ありがとうございます。これ、密着度が高そうで、エポキシで固めるより簡単で高性能になるかもしれませんね。私も今度試してみたいと思います。